眼科診療
Eye Clinic
こんな症状があったらご相談を
- 目の白い部分が赤い（結膜炎を起こしているように見える）
- 目の黒い部分が赤くみえる（出血しているように見える）
- 目が白く濁っている
- 目をしばしばさせる（瞬きが多い）
- 目をつむったまま
- 瞼に出来物がある（ものもらいが出来たように見える）
- 瞼が腫れている
- 目やにがひどい、目やにが黄色い、目やにが緑色
- 目が大きくなってきた、あるいは小さくなってきた（目に左右差がある）
- 物によくぶつかる
- 涙が多い（涙目、涙やけ）
主な検査と手術
眼圧検査
眼科の基本的な検査の一つで、緑内障のときには特に頻繁に検査をします。
目に一瞬だけ眼圧計の一部の先端が触れますが、特に痛みもなく、すぐに終わる検査です。
スリットランプ検査
瞼、角膜、水晶体の状態を調べるのに必要な基本的な検査の一つです。
光を当てるので少し眩しいですが痛みはありません。
眼底検査
目の内側にある網膜や視神経といった直接は見られない部位を、瞳孔から光を通してレンズを 使って調べる眼科の基本検査の一つです。
光を十分に入れて検査をするために、瞳孔を広げる散瞳薬を使うこともあります。
超音波検査（エコー）
肉眼では直接見えない目のなかの状態を調べるときに行います。
痛み止めの目薬をして、専用のゼリーをつけて調べます。
白内障手術
全身麻酔を行って、専用の機械で白内障で濁った水晶体の中身を取り出し、人工レンズを入れて治療をする手術です。
緑内障バルブ設置術
緑内障で眼圧の上がった目の中に小さな細い管を設置して、眼圧が上がるのを防ぐ治療の手術です。
全身麻酔で行います。
網膜剥離整復術
網膜が破れて剥がれるタイプの網膜剥離は内科的な治療では治りません。まだ視覚維持の見込みがある早い段階で発見されたときに、全身麻酔をして専用の機械を使って網膜をもとの状態に治す難易度の高い手術です。手術できる動物病院が限られています。
この他にも検査や処置手術を行っております。
初めての方、眼健診の方には、目の状態をしっかりと把握するために、基本的な眼科の検査を組み合わせて受けていただきます。
ご不安なこと、分からないことがありましたら、獣医師やスタッフにお尋ねください。
よくある動物の目の病気
角膜潰瘍
角膜とは、目の表面を守っている透明なガラス板のような組織です。正常であれば涙の膜に守られているのですが、目がうまく閉じにくい犬や猫、目がでっぱっている犬や猫は涙の膜がうまく守れなくなってしまい傷ができてしまうことがあります。その傷が角膜潰瘍で、さらにそこに感染を起こすとより症状が重くなってしまうこともあります。そのため、早い段階での発見、治療が病気の治りにも影響します。目のしょぼつき、目が赤い、涙目などの症状がみられます。
ぶどう膜炎
犬や猫の目の球の内側にあるぶどう膜は、血管の豊富な膜で、そこが何らかの原因で炎症を起こした状態がぶどう膜炎です。原因の約半数は不明で、目の病気が直接原因になることもあれば、感染症や血液腫瘍といった全身性の病気が原因になることもあります。目の痛みや、目のしょぼつき、目の赤み、黒目の濁りや異変といった症状がみられます。
白内障
目の中にある光を屈折する役割をしている水晶体という組織が白く濁る病気で、猫にもありますが特に犬によくみられる病気です。人間でもよく知られている病気で、老犬に出てくると思われがちですが、犬の白内障の場合には遺伝性の原因で１歳頃から出てくることもあります。目のしょぼつきがみられたり、瞳の中が白く濁ってみえたりします。見えなくなってしまうこともあり、手術の適応になることがあります。
緑内障
眼圧が上がることで突然発症し、症状が重かった場合、即失明に繋がってしまう病気です。猫でもみられますが特に犬に多くみられ、早い段階で発見し眼圧をコントロールすることが失明を防ぐために重要になり、目の状態によって手術という選択もあります。目のしょぼつき、目を閉じたがる、涙目がみられ、症状が重いと元気を失ったり、失明により物にぶつかったりすることで気付くこともあります。
網膜剥離
網膜は目の内側に張り付いている膜で、網膜でキャッチした情報を視神経から脳に伝えて、視覚にとって大切な役割をしています。その網膜が何らかの原因で目の内側の壁から剥がれてしまっている病気が網膜剥離で、犬にも猫にもみられます。犬でよくある原因は遺伝性で、目の状態により手術治療を行うこともあります。猫の場合には、高血圧によってみられることがあります。発見が遅れると失明してしまうこともありますので、視覚維持にはスムーズな診断と治療が大切です。